山羊のロゲ道場-第2回『地図が配られたら』

【第二回】地図が配られたら

地図が配られたら何をするか?もちろん、まわる順番を決めることです。

じゃあ、どうやって決めていくか?今回はそれを段階的に解説していきたいと思います。

 

■まずはブロックに分けてみる

地図が配られたら、まずはある程度のエリアごとにブロック分けをしてみます。実際コントロールはバラバラに置かれているのですが、バラバラのままでなく、いくつかの固まりとして捉えることが重要です。オリエンティアであれば、コントロールの設置や撤収の割り振りをやったことがあると思いますが、それに似ています。

次にブロックごとに密集具合、散らばり具合、そして配点などをざっと見ます。点数の高いブロック、低いブロック、まとまりがある、ないといったことが見えてくるでしょう。 -①

なお、この段階ではスタートから近い遠いはあまり考慮しません。また、単独で高得点のCPというのは絶対視しないほうがいいでしょう。

 

■軸となる部分を決める

すると、ここは確実に行きたいというエリアが見えてくると思います。

具体的にいうと、まず得点が高いブロック、そして得点が高いブロックが隣接しているところ、あるいは一連の流れでいけそうなところ、そのようなエリアを組み込んで全体的なルートを決めていくことになります。このように軸となる部分をいかに確定させられるかが、ロゲイン攻略の大きなポイントとなります。

 

■まわり方を決めていく

まずはその軸となるエリア内でどのような順番で取っていくか考えます。そういったエリアが複数ある場合は、それらのつなぎ方も考えます。

と同時に、スタートからそのエリアへの流れも合わせて検討する必要があります。

スタートしたら最初にどこへ向かうかということは、重要なポイントになるので、ここは時間を割いて頭を使うところだと思います。-②

 

なお、ルートつなぎ方にはコツがあるのですが、私のチームメイトの安斎さんはこうコメントしています。

 

『ルートを決めるコツは、まず、ルートをクロスさせないようにシンプルに(円を描くように)回り方を考えること。

自分が制限時間でどれくらい動けるか分かっていれば、そのルートの回り方の円の大きさも決まってくる。

自分が進める長さの紐で輪を作って、その輪を変形させてコントロールに当てはめていくイメージである。』

 

すぐにすんなりつなげればしめたものです。すんなりつながらない場合、頭を働かせます。

ロゲインの場合、基本的には全部チェックポイントをとるのは不可能な設定になっています。

どうしても1つや2つ流れ的に取りずらいというポイントがでてくると思います。それらをうまく除外していくことになります。

また完全な出戻りはできるだけ避けるべきです。(逆にCP付近だけのちょっとした出戻りは歓迎)

何故なのか?これは次回以降のレース編で詳しく書きます。

 

■ゴールまでは決めない

スタートの時点でゴールまでのルートを完璧に考える必要はありません。ゴールまで考えたところで、それが実際に制限時間ギリギリちょうどになる可能性は低いからです。

全体の6-7割と思われるところまでルートを考えておくのがよいでしょう。-③

そこから先に関しては、予定より早かった場合、遅かった場合、時間通りだった場合、それぞれどう回るのか大体でいいから考えておけばいいでしょう。

また、6-7割のところまでルートを考えても、そこがゴールから離れたところで、戻ってくるだけでも3割ぐらいの時間がかかってしまうようではいけません。多少遅れても時間内にゴールまで帰ってこれるよう考えておきましょう。

 

■あとはスタートを待つ

ここまでできればスタート前としてはルート決めはほぼ完璧です。マジック等で地図にルートを書いておいてもよいでしょう。

残り時間は他のチームを観察したり、トイレを済ませたり、食料を補給したり、余裕のある態度でスタートを迎えましょう。

 

 

①三河ロゲインの場合、南側に「30、34、38、90」、「32、36、85」という配点の高いブロックがあり、ここは外せないと思いました。

 

②このあたりの意思決定は、チームにより特色がでるところだと思います。1人に任せるチームもあれば、話し合って決めるチームもあるでしょう。

ナビゲーションができると自負する人が複数いるチームは、意見が合えばいいのですが、合わないと逆に大変ですね。

(安斎・柳下チームはなぜかいつもぴったり意見が合います。)

 

③三河ロゲインでは70番を目標ポイントとしました。3:30-4:00ぐらいじゃないかと予想し、実際は3:55で到着でした。

 


次回はいよいよ『レース編 序盤~中盤』です。

 

では