(大会当日まで)
「里山アドベンチャー」、出場した人に聞くと「とっても楽しいよ、種目がたくさんあるし、谷川岳にも登るし」とのことで、「谷川岳に登るの、里山じゃないよな~」とは思いつつ、以前からかなり興味を持っていた。そんな折、田島さんに「村越さんと出場するのですが、一緒にどうですか?」と誘っていただいた。
村越さんといえばオリエンテーリング界のカリスマ、一流のナビを間近で体験できるまたと無い機会、と即座に出場お願いします」と答えてしまった。
種目はラン(トレッキング)、MTB、ラフティング、ロープアクティビティ、カヌー、キャニオニングと多種多様。
ランとMTBは特段不安は無い。問題はやったことが無いうちラフティングとロープアクティビティ。この二つは事前に体験すべきとのことで、講習会に参加した。
ラフティングはとっても楽しい、が舵取りを習得するまでには至らず。懸垂下降はできるようになり一応安心。
MTBはいつもどおり週末に自宅近辺の山でトレーニングを行った。その結果かどうかは?だが、8月末に行われた「北アルプスAG」では調子が良く、優勝することができた。
カヌーは3人で練習する時間がとれず、「何とかなるか」といった感じで本番を迎えることとなった。
(1日目)
大会当日は4時少し前に出発し、朝食をとりながら5時40分ごろ会場へ到着。約半分くらいのチームが到着している。天気はなんとか大丈夫そうだ。村越、田島ペアは到着しておらず、準備を始めたところ到着した。
村越さんとは初対面、「よろしくお願いします」と握手を交わす。
その後、大会本部への申請や装備の準備をしていると、アッという間に7時からのブリーフィングとなった。
ブリーフィングでは大会全体のマップを手渡された後、チーム紹介、撮影と続き、正人さんが競技説明を行う。
地図を見ると、最初のランニングからいきなりハード。事前情報からのイメージでは、始めはトレイルがある場所を走るかもと勝手に思っていたが全然違うようだ。
CP7から12にかけてが核心部だが、尾根下りには気をつけなければと思う。最後のMTBは宝台樹スキー場のゲレンデを登って、シングルトラックを下ってくるコース、下りは楽しそうな予感がするが、1日の最後にゲレンデを登るとは、、、どうなることらや。
1時間はアッという間に過ぎて、いよいよ8時のスタートとなった。
スタートしてまず急勾配の舗装路を登る、それほど急いでもいなかったが、林道終点ではトップで到着した。ここからCP1までは沢越しに見えた崖を目印に沢へ降り、崖の脇を登り返す。いきなり凄い急勾配、慎重に降り、そして登る。すぐ後ろにいたチームは、斜面下りに難儀しているようだ。尾根に取り付き、やや上にCP1はあり、チームターザンとほぼ同着となる。
CP2へは3チームが前後になって進む。ここはやや地形が複雑だが、村越さんは途中で立ち止まることなく、流れるように進んで行く。CP1と同じような急傾斜を進みCP2へ到着した。
ここからCP5まではMTBセクション。ターザンはあっという間にスタートしていった。ダートの林道を下っていくが、途中牽引ロープがリヤホイールに絡まり立ち止まって直す。この間に1チームに抜かれる。スタート前に多少時間をかけてもきっちりセットするべきだった。CP3.4は問題なくゲットする。
CP5からはいよいよ山岳ラン、最初は利根川沿いの遊歩道を進み、すぐ林道に入る。すでに1時間半が経過しているが、コースに変化が多いのでアッという間に感じる。少し補給食を取りながら、荒れた林道を進んでいく。ここはほとんど通行が無いようで、道の両脇から草が伸び放題になっている。東京の整備された林道とは全然違う。
途中、チラチラと前のチームが見え始める。CP7以降が核心部であり、ナビ能力の差がはっきり出る区間なので、そこまでには引き離したいと思い、急な登り以外は走り通し、追い越してCP7に到着した。
CP7からは沢を詰めるか尾根を進むかの選択だが、尾根ルートを選択。尾根までが凄い急勾配。全身を使い登っていくが、木の枝に頭はあたるし登りづらい。ここで田島さんのふくらはぎが攣ってしまうが、少々のストレッチで切り抜ける。さすがガッツあります。
尾根に取り付いた後は道があるかも・・との淡い期待もむなしく、けもの道程度しかない。少しの間、後ろチームの熊鈴が聞こえていたが、尾根の途中で無くなった。引き離せたようだ。
CP8へは尾根を登っていけばいいので難しくはないが、ヤブは歩きづらい。しかしこの辺りの藪はまだまだ可愛いものであった。
CP8からCP9へは東へ尾根を下っていく。村越さんが先頭でナビを行い、田島、宮林が後ろで確認しながら進んで行く。しばらく進むと南北の尾根が見えてきてちょっと安心。
CP9からははっきりしない尾根を進む。ヤブはだんだんひどくなり、少し地図を見ている間に前を歩く田島さんが見えなくなる。村越さんは常に先行し、藪を突き進んでいく。藪の中で進行方向を見極め、ペースを落とすことなく進むのはかなりエネルギーが要ると思うが、着実に進んでいく。方向と高度両方に注意し尾根を降り、登り返す。序々に疲れもたまってきて、足を取られてバランスを崩す。1回は目の直上を笹で突きそうになった。後で聞いたが、Tac杉山さんも同じように危なかったそうだ。充分注意しなくては、と気を入れ直す。
ところでCP8,9,10とも、一応ピークにあるが木に囲まれた山頂で、展望は利かなかった。眺めがいいと気分転換にもなるが、チェックしてひたすら進むのみ。
CP11へはひたすら藪こぎ。そんなに急な登りではないが、何しろはかどらない。高度計の数字を励みにひたすら登る。そして前方が明るくなり、やっと鉄塔のあるCP11に到着した。
ここではスタッフの宮内さん、森本さんが待機している。お疲れ様です。聞けばターザンはすぐ前にいるそうだ。靴紐を直し、補給を取っていたら4分過ぎてしまった。
ここからは本当の(?)トレイルラン。藪から開放され、天気も良く、玉原湖を下に見ながらのランは快適そのもの。尼ヶ禿山からの下りでは地図に無い分岐が2箇所出てくるが、高度計を見ながら問題なく降りる。そしてCP12へ着くと「トップですよ」と知らされた。ターザンは途中の分岐を間違ったらしい。ここからCP13へかけても快適な下りで、気分良く走る。
林道をショートカットしていると、後ろから足音が聞こえターザンがやってきた。CP13へはやや先行して到着、MTBへトランジットして舗装路を少し登り下りし、CP14へ到着した。あとはカヌーとMTBだ。