2日目
早めにフィニッシュできた阿闍梨は、温泉に入って、スーパーで食材を仕入れて、ビール片手に夕食を楽しむ余裕があった。身体的にも精神的にも余裕の無かった僕にはこれがありがたかった。
翌日は4時起きでレースの準備。天候は昨日とは違って曇り。この気候なら、ウェットスーツを着てのランも、それほど苦にならないだろう。
今日は、ラフトが終わるまでターザンとコンボイとなる。気楽なものだ。ランは進むべき点線が適当に書かれたせいで、道の上に乗っていないのだろうと甘くみていたら、実際の誘導区間もずっと川の中だった。この軽いリバートレッキングはなかなか楽しかっただけに、勝敗には無関係だったのが残念だ。ここでターザンの藤田さんが今一つ不調だったが、なぜかそれをかばってペースダウンしていたのは阿闍梨のメンバーの方だった。
ターザンとともに、トップでラフトのスタート地点に到着するが、スタートは僅差で到着したマイメロディーらだった。彼らはタイム差の少ない他のチームと別組になっているので、必死のようだった。
ラフトは楽しかったが、操船という点では今一つ。飛び込みではターザン、阿闍梨の両女性メンバーがやや躊躇。
ラフトが終わると昨日の友は今日の敵。本格的な戦いが始まる。昨日1分半ほどビハインドをくらっているので、今日は一緒に動いていてはだめなのだ。さきほどの藤田さんの様子からすれば、ランで絶対に圧倒的な差をつけられるはず。
4チームほどでだんごになって、ラン最初のcp(27?)に向かう。僕はずっと南の沢から詰めるルートばかりを考えていて、さっきのランの時もその登り口を確認しておかなかったことを悔やんだが、じっくり地図を見ているうちに、北側からのアプローチがあることに気づいた。距離もやや短く、また次のcpへの出口になっているので、林の中も通行しやすいはずだ。そう思っていったん先行していたのだが、利佳ちゃんと芝居をうって、ターザンを先に行かせた。ターザンが南のルートをとったのを確認して、北ルートに入り、後は頑張る。案の定、北からのアプローチは容易で、トップにたった。次のピーク上のコントロールでターザンを見るが、タイム差は4分程度に開いていた。その次の斜面の尾根への登り、コンタリングのレッグも無難にこなした。
セーフティーリードだろうなと思い、懸垂下降ポイントに到達するが、このあたりは経験不足の我々は思った以上に時間がかかり、最後に利佳ちゃんが二つめのエイト環を忘れたこともあって、こちらが開始する以前にターザンが到着。僕のラッペリングでも、ロープと環が絡むなどのアクシデントもあって、1人分の差に(約1分)にタイム差は縮まってしまった。
キャニオニングではやや先行していたが、広い河原に出た段階で、役員から「上に上がって」「いや、川の中をいくように言われています」というやりとりが頭にあって、2m程度の段差が出てきた時、「だから上がれといったのかな」と進むのを躊躇。この間にターザンと一緒になってしまった。最後に意地を見せて走り、かろうじて二日目はトップでゴールするも、総合では44秒差となってしまった。
自分たちの装備やトランジットにも、分秒を競う上では甘さがあったが、運営体制にもやや不満がある。こんなきわどいゲームになるにもかかわらず、コントロール位置が違ったり、役員の指示が徹底しないのはいかがなものか。賞品の差も「遊びだ」「ゲームだ」と割り切れるくらいにしてほしいものだ。