サポートアスリート稲毛日菜子選手、オリエンテーリング世界選手権(ノルウェー)へ

世界選手権本戦に向けてトレーニング中の稲毛選手(2019、ノルウェー)
世界選手権本戦に向けてトレーニング中の稲毛選手(2019、ノルウェー)

オリエンテーリング選手権、ロングディスタンスで3連覇している稲毛日菜子選手。TEAM阿闍梨では昨年よりサポートし、活動を支えている。

明日からノルウェーで世界選手権が開催、稲毛選手も出場する。今年に入ってからの報告と、世界選手権に向けての抱負をお伝えしよう。

 

 

世界選手権2019公式ウェブサイト https://www.woc2019.no/en/

8/12 ミドルディスタンス 予選 -稲毛選手出場

8/14 ロングディスタンス -稲毛選手出場

8/16 ミドルディスタンス 決勝

8/17 リレー (出場未定)

 

ライブ中継、GPS中継の予定あり

https://orienteering.sport/event/world-orienteering-championships/welcome/#current

 


ご挨拶   稲毛日菜子

いつも温かい応援、ご支援いただきありがとうございます。

昨年に引き続き、今年もサポート選手として活動させていただくことになりました。

選手としての活動を支援いていただくと同時に、TEAM阿闍梨の活動に参加させてただきナビゲーションスポーツの成長と発展に微力ですが貢献できればと思います。

 

 

昨年10月にオリエンテーリング大会中の負傷から1ヵ月の手術入となったため、秋冬シーズンの大会は全日本大会含め失意の欠場となってしまいました。今回大変久しぶりの報告ですが、リハビリから始まった2019年前期の活動と、目前に迫ったオリエンテーリング世界選手権(WOC2019)に向けての抱負をお伝えします。

 

 

活動報告

全日本オリエンテーリング選手権(2018年度ロングディスタンス) W21E優勝

4月初旬に開催され本大会はWOCのロング選手を決めるセレクションを兼ねており、まだケガからは復帰途中の身体でしたが負けられないレースでした。エリートクラスはスタート地区までバス輸送があったり、GPSを装着し会場でLIVE中継があったりと、海外の大きな大会に似た環境でレースに臨めたことが印象的でした。久しぶりの大舞台に浮き足立ったまますし序盤に大きなミス、思い通りに前に進まない足を引きずりながら最後まで苦しい展開となりました。ウィニングタイムには遠く及ばないタイムでしたが、結果は2位と1分差で辛勝。何とかWOCへの切符を掴んだと同時に、全日本ロング競技部門では3連覇を達成できました。結果は嬉しいものながら、実力低下を痛感したレースでした。

 

 

スカイランニング2019JSA強化指定選手(S2強化指定)

昨年から大会に参加を初めたスカイランニングにおいて、今年度の強化指定選手に選出していただきました。スカイランニングの大会はどれも選手・地元が一体をなって大いに盛り上がり、世界でも通用するトップ選手達と競えるのでとても刺激を受けます。

春シーズンは、ワールドサーキット戦でもあり海外選手も集った粟ヶ岳VK(駆け上り種目)&SKY(長距離種目)、町をあげて子供から大人までが参加する上田VKSKY大会に出場。初戦の粟ヶ岳VK(約5km,up1,000m)は残雪の影響で短縮コースとなった中、昨年の自分より大幅にタイムを落とし入賞圏外、2週間後の上田VKでは後半の粘りが足りず7位入賞で終わりました。SKYはどちらも一般クラス(約20km,up2,000m)で優勝したものの、エリートクラス(約30km,up3,000m)はまだ走り切れる自信がないのでいつか挑戦できればと思います。

 

 

霧ケ峰ロゲイニング 男女混合4時間の部優勝

素晴らしい景色を堪能しながら走れる本大会は数年前から参加したいと思っていました。5,6月にコツコツと積んだトレーニングでどこまで回復・成長できたか確かめるため、暑さを避けた長距離トレーニングも兼ねて出場しましたが、長引いた梅雨の影響もあってか霧ケ峰の名の通り霧・雨の中でのレースになりました。普段は一人で考えペース配分を決めているのに対し、ペアの選手とコンディションに合わせたルートや戦略を相談しながらレースを進めていく経験は面白く学びにもなりました。終盤は晴れ空にも出会え、4時間満喫した結果、総合2位相当の点数でゴールできました。

 

 

■WOCに向けて

今年のオリエンテーリング世界選手権はノルウェーで来週12日から開催されます。

今回からフォレストとスプリントが隔年での開催となったため、森に特化した練習に取り組んできました。残念ながら冒頭で述べたケガにより計画していたステップアップは踏めませんでしたが、復帰後は以前より身体の状態に敏感になり良い変化もありました。

ノルウェーの森は複雑な地形や慣れない湿地、岩盤が多く、難易度が高いレースが予想されますが、地形を正しく取捨選択しナビゲーションがスムーズにできるとオリエンテーリングの面白さの醍醐味を感じられる、そんなテレインだと思っています。そのような国で世界最高峰のレースに臨めることに感謝し、今できる精一杯の走りをしてきます。

 

 

 

 

 私は13日のミドル予選、14日のロングに出走が決まっています(17日のリレーは大会期間中に決定します)。日本とは7時間の時差がありますが、がんばる日本選手団の応援をよろしくお願いします。そして、世界のファンタジスタ達の圧巻の走りを観戦して欲しいと思います。